塗装会社も瑕疵保険登録することで業者とお客様両方に利点があります
まず、リフォーム瑕疵保険とは何か、その基本的な概要からご紹介します。
この保険は、リフォーム工事を行う際に発生する可能性のある様々な瑕疵をカバーするために設けられています。
例えば、塗装工事の不備が後に発覚した場合でも、保険が適用されることで補修費用などの負担を軽減できるわけです。
リフォーム推進協議会による2019年度のデータによると、リフォームを専業とする会社の約63.7%、工務店では約54.5%がこの瑕疵保険に登録しているとされています。
意外と少ないと感じるかもしれませんが、この数値から業界内での認識や利用状況について考える手がかりにもなります。
実際、リフォーム瑕疵保険に登録している塗装会社は多くないようです。
これは、塗装会社自身やお客様にとって、この保険が絶対必要とまでは思われていないためかもしれません。
登録している塗装会社の中でも、実際にこの保険を利用しているのはごく一部だという事実もあります。
2020年度のデータによれば、利用率はわずか0.1%程度に過ぎないのです。
この低い利用率には理由があります。
多くのお客様が、リフォーム瑕疵保険のメリットやデメリットを理解した上で、実際には利用することがほとんどないと判断しているからです。
お客様としては、信頼できる塗装会社と契約することで、そもそも瑕疵が発生するリスクを最小限に抑えようと考えています。
ですので、良質な工事を提供する信頼できる業者を選ぶことが、最も重要な判断基準となっているわけです。
リフォーム瑕疵保険には消費者だけでなく、塗装会社にとっても大きなメリットがあります。
例えば、第三者の検査員による施工中の瑕疵発見、事業者が倒産した場合の補修費用の保証、そして工事完了後の第三者による検査などが挙げられます。
これらはすべて、顧客に対する信頼性を高め、長期的な顧客関係の構築に寄与します。
事業者としては、登録すること自体が一つの信用の証となります。
また、保険に加入することで顧客に安心を提供し、競争の激しい市場での差別化を図ることが可能になります。
そして、何よりもこの保険は、万が一の事態に備えるための重要な手段となるのです。