『働く』とは何か？ 仕事の本質を考える
生活のため、お金を稼ぐため、家族のため、自己実現のため、人それぞれの理由があるでしょう。
ただ、それらはすべて自分本位の考え方とも言えます。
本来、働くということは「社会から求められている役割を果たすこと」に他なりません。
仕事というのは、誰かの役に立つからこそ成り立つもの。
社会に求められているからこそ、そこに仕事が生まれるのです。
「生活のため」や「自己成長のため」だけを目的にしていると、自分のことしか考えていないように思えます。
それよりも、「お客様のため」、「社会をより良くするため」、「未来の子どもたちのため」など、もう少し広い視点を持つことが大切ではないでしょうか。
第三者の存在があってこそ、自分の仕事が成り立っている。この事実を忘れてはいけません。
例えば、若いうちは「とにかくお金を稼ぎたい」と思うかもしれませんが、経験を積むうちに「社会にどれだけ貢献できるか」が重要になってくることもあります。
ある人の経験談を紹介すると、若い頃は「稼ぐこと」に意識を向けていたそうです。
本業で成功し、順調に収入を得ていました。
しかし、趣味で始めたカスタムルアー販売では大赤字を出してしまった。
ここで気づいたのが、「自分が好きなことをやっても、社会に価値を提供できなければ意味がない」ということでした。
つまり、仕事は「自分がやりたいこと」ではなく、「誰かに求められること」をするのが本質なのです。
この視点を持てるかどうかで、仕事への取り組み方が大きく変わります。
でも、そもそも仕事というのは「誰かがやりたくないことを代わりにやるから成り立つ」ものではないでしょうか。
誰もが楽しい仕事ばかりを選べるわけではありませんし、実際には「めんどくさい」、「大変だ」と思われる仕事こそが社会には不可欠です。
しかし、そんな仕事でも楽しむ方法はあるのです。
たとえば、ある経営者の話では「集中しているときは仕事が楽しい」とのこと。
事業計画を考えたり、新しい戦略を練ったりするときは、つい夢中になってしまうといいます。
楽しいかどうかは、仕事そのものではなく、向き合い方次第なのかもしれません。
「諸行無常」という言葉がありますが、仕事もまさにそう。
どんな仕事であっても、楽しむこともできれば、嫌々やることもできる。結局は、その人の心の持ちようなのです。
